売場・商品作りは徹底的に標準化 ヤオコーの強さを支えるという「個店主義」の本質とは
今回の調査では、ヤオコーの旗艦店4店と標準店1店、都市型小型店1店を拝見した。筆者は長年、同社の店舗をチェックしているが、腰を据えて調査したのは久々であり、進化している点も多く見られた。本稿ではヤオコーが競合店に対してどのような価格対応をとっていたのかを確認するとともに、調査を通じて印象に残った点、気づいた点をまとめてみたい。(調査期間:1月9~30日)※本文中の価格はすべて本体価格
価格比較
旗艦店と標準店、都市型小型店の4店を調査
ヤオコーの価格政策を確認するため、今回の調査で訪ねた6店舗のうち、「ヤオコー東大和店」、「ヤオコー川越的場店」、「ヤオコー佐倉染井野店」、「八百幸成城店」の4店をピックアップし、それぞれの最寄り競合店と主要品目の価格を比較してみた(図表参照:以下、屋号は省略)。
まずは東大和店と「イトーヨーカドー東大和店」(以下、初出以降は競合店の店名は省略)の比較を見ていきたい。「日配品・冷凍食品・アイスクリーム」の合計では東大和店が71円安かったが、「加工食品・飲料・菓子」においては、イトーヨーカドーがチラシ攻勢をかけていたこともあって、東大和店を圧倒した。酒類はほぼ同額で、青果7品目は東大和店が安かった。両店とも互いを意識しているものの、極端な価格対策は取っていないようだ。
一方、熾烈な価格競争を繰り広げていたのが川越的場店と「ベルク的場店」である。
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