次点より2.3倍の高額落札!ヤオコーが他社よりも物件開発に「高い金」を出せる理由

ダイヤモンド・チェーンストア編集部
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ヤオコー大

食品スーパー(SM)の関係者に「ヤオコーの強さ」について聞くと、売場での提案力・情報発信力、現場スタッフの習熟度の高さ、バラエティー豊かな総菜のラインアップなどを挙げることが多い。だが、業界関係者に詳しく話を聞いていくと、巧妙な出店政策も同社の強さであることがわかってきた。本稿では、あまり知られていない、開発面におけるヤオコーの強さに迫っていく。

商業施設内に相次いで出店!

ヤオコー桶川上日出谷店の外観
桶川市初出店となった2020年7月オープンの「桶川上日出谷店」は、ディスカウントストアをいったんスクラップして出店している

 ヤオコーの店といえば、近隣商圏型のネイバーフッド・ショッピングセンター(NSC)の核店舗を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。それを印象付けることになった発端は、恐らく2003年3月にオープンした「川越南古谷店」(埼玉県川越市)だろう。

 ショッピングセンター(SC)「ウニクス南古谷」の核店舗として出店した同店。同SCは、ヤオコーのかつての子会社で、当時はすでに独立していたピーアンドディコンサルティング(以下、P&D)が開発した物件だ。その後も、埼玉県を中心に「ウニクス」は次々とつくられ、そのほとんどにヤオコーが出店している。その経緯やSC「ウニクス」については、次ページにP&D代表取締役である溝口隆朗氏が語っているので、そちらを参照されたい。

 P&Dをはじめとするデベロッパーが開発したSCのテナントとして出店する一方、ヤオコーは自らSC開発を手掛けている。12年3月に開店した「the market Place川越的場」(埼玉県川越市)など「themarket Place」という屋号の商業施設6ヵ所をはじめ、これまでに複数の商業施設を開発してきた実績を持つ。

 この10年間の新規出店を時系列でみると、12年3月期(以下同)が8店舗、13年が5店舗だったが、14年は10店舗、15年は9店舗と出店が増加した。ところが16年からは4期連続で6店舗、20年は5店舗とその出店スピードが鈍化。まだ終了していないが、21年は4店舗にとどまっている(21年1月末時点)。

 出店形態を詳しく見ていくと、15年3月期以降は、他社開発の商業施設への出店を毎年コンスタントに続けている。たとえば、20年3月期の出店数は5店舗だが、そのうち、「東松山シルピア店」(埼玉県東松山市、19年7月出店)はSCの「シルピア」内、「本庄中央店」(埼玉県本庄市、19年12月出店)もSCの「ビバモール」内、「スマーク伊勢崎店」(群馬県伊勢崎市、20年3月出店)は東京建物が運営するSC内への出店となっている。ヤオコーの集客力や販売力がデベロッパーをはじめとした商業施設運営者の間で評判となり、引き合いが相次いでいるのが窺える。

積極出店を可能とする企業としての「仕組み」

 また、ヤオコーの

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