CSVを基軸に飲料を通じて豊かな生活に貢献していく=キリンビバレッジ代表取締役社長 堀口 英樹
「健康」と「環境」の領域で社会課題を解決する商品開発
──消費者の志向や生活スタイルが大きく変わる中、“ウィズコロナ”時代の商品開発はどうなるでしょうか。
堀口 健康や環境といったキーワードのものが最終的にお客さまに受け入れられると考えており、それをめざしてやっていくことになるでしょう。しかしそれ以前に、キリンビバレッジではもっと大きな考え方のもとで商品開発に取り組んでいきたいと考えています。それが、いかにお客さまや社会と共有できる価値を創造していくかに取り組む、CSVです。
キリングループとしても、「健康」「環境」「地域社会・コミュニティ」「酒類メーカーとしての責任」という4つのテーマを挙げ、これらの社会課題の解決・改善に取り組むことで、持続的に成長することを指針にしています。それにより、お客さまの豊かな生活や幸せな未来に貢献していく。コロナ感染拡大や自然災害の発生など、先行きを見通せない世の中では、何かしら基軸となるものが必要になります。キリングループ、キリンビバレッジではそれをCSVとし、長期経営構想「キリングループ・ビジョン 2027」における「世界の先進CSV企業となる。」という方針に合致した目標を掲げています。
──つまり、商品開発においてもCSVを切り口にするというわけですね。
堀口 そうです。4つのテーマのなかで当社が力を入れているのが「健康」と「環境」。それらを軸にした商品開発を進めています。まず健康については、3つの領域に分けて考えています。1つは「摂りすぎない健康」。糖分やカフェインを摂りすぎない、無糖やカフェインレスなどの商品群が該当します。2つめは「プラスの健康」。「プラズマ乳酸菌」を使用した商品のほか、機能性表示食品などの商品群になります。3つめは「そのままの健康」。自然のまま、果汁100%の飲料商品がこれにあたります。
これらの中で、「摂りすぎない健康」と「プラスの健康」についてはとくに力を入れています。「摂りすぎない健康」カテゴリーにおいては、「午後の紅茶 おいしい無糖」が成長していますが、昨年春にはひと手間かけた甘くない*4 微糖紅茶「午後の紅茶ザ・マイスターズ ミルクティー」を新たに発売しました。お客さまのニーズに合わせて、有糖・微糖・無糖のサブカテゴリーを創出することで、「午後の紅茶」のさらなる活性化を図ります。
*4:「キリン 午後の紅茶 ミルクティー ホット」比
一方、「プラスの健康」では、「iMUSE」ブランドがリーディングブランドです。来年に向けてさらに強化していく考えです。キリングループならではの技術力、商品開発力を強みに、これからもお客さまに価値ある商品をご提案していきたいと考えています。
──環境への取り組みはいかがでしょうか。
堀口 環境破壊につながるプラスチック問題をいかに解決していくか。キリングループでは、ペットボトルの資源循環を推進するため、2027年までに「日本国内におけるリサイクル樹脂使用量の割合を50%に高める」ことをめざしています。当社でも、昨年より「キリン 生茶デカフェ」に再生ペット樹脂を100%使用したペットボトルを採用。目標達成に向けて第一歩を踏み出しています。