店舗レポート 日本初上陸のb8ta(ベータ) 体験してわかった!お客と出品者に魅力的な理由
米国・サンフランシスコ発で、体験型ストアのパイオニアとも言われる「b8ta(ベータ)」が8月1日、いよいよ日本にオープンする。7月27日には、メディア向けに店舗内覧会が開催された。消費者に「体験」や「発見」の場を創出する店づくりをレポートする。
RaaSの草分け企業が
日本へ進出するワケ
「ベータ」を展開するb8taは、2015年に創業したスタートアップ企業で、RaaS(リテール・アズ・ア・サービス:サービスとしての小売)を事業モデルとする企業の草分けとも言われる。
具体的には、店舗を区画で区切り、メーカーから月額固定の出店料金をもらい商品を販売するとともに、店舗運営に必要な店舗スタッフや、在庫管理、物流サポート、さらにはマーケティングデータなども提供するサブスクリプションモデルのサービスを展開している。
企業にとってはリアル店舗の出店負担が軽減されるほか、消費者との接点拡大や、オフラインの消費者データが得られると注目を集めている。
現在「ベータ」は米国に23店、アラブ首長国連邦・ドバイに1店を展開。そして今回日本にも進出を果たし、三菱地所(東京都)が保有する「有楽町電気ビル」内と、丸井グループ(東京都)の「新宿マルイ本館」内に、計2店舗(以下、有楽町店、新宿店)をオープンする。
次の進出国に日本を選んだ理由についてb8ta Japanの北川卓司カントリーマネジャーは次のように説明する。
「日本にはガジェット好きな人が多い。また、高いサービスレベルが求められる日本で成功すれば、今後進出を見据えるアジアのいずれの国でも通用すると考えた」。
そこで2020年1月、b8taはベンチャーキャピタルとの合弁でb8ta Japanを設立。丸井グループや三菱地所、カインズ(埼玉県)、凸版印刷(東京都)から総額約11億円の投資を得て、日本市場の開拓を推進する。