店舗レポート 日本初上陸のb8ta(ベータ) 体験してわかった!お客と出品者に魅力的な理由

2020/07/29 17:14
    大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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     米国・サンフランシスコ発で、体験型ストアのパイオニアとも言われる「b8ta(ベータ)」が8月1日、いよいよ日本にオープンする。7月27日には、メディア向けに店舗内覧会が開催された。消費者に「体験」や「発見」の場を創出する店づくりをレポートする。

    8月1日、米国発の「b8ta」が東京・新宿と有楽町にオープンする
    8月1日、米国・サンフランシスコ発の「ベータ」が東京・新宿と有楽町にオープンする

    RaaSの草分け企業が
    日本へ進出するワケ

     「ベータ」を展開するb8taは、2015年に創業したスタートアップ企業で、RaaS(リテール・アズ・ア・サービス:サービスとしての小売)を事業モデルとする企業の草分けとも言われる。

     具体的には、店舗を区画で区切り、メーカーから月額固定の出店料金をもらい商品を販売するとともに、店舗運営に必要な店舗スタッフや、在庫管理、物流サポート、さらにはマーケティングデータなども提供するサブスクリプションモデルのサービスを展開している。

     企業にとってはリアル店舗の出店負担が軽減されるほか、消費者との接点拡大や、オフラインの消費者データが得られると注目を集めている。

    低コストで、リアル店舗ならではの商品の「体験」を消費者に提供できることから、中小を含めたさまざまな企業が出店。ユニークさや新しい機能を持つガジェット商品が多く集まる
    低コストで、リアル店舗ならではの商品の「体験」を消費者に提供できることから、中小を含めたさまざまなメーカーが出店。ユニークさや新しい機能を持つガジェット商品が多く集まる

     現在「ベータ」は米国に23店、アラブ首長国連邦・ドバイに1店を展開。そして今回日本にも進出を果たし、三菱地所(東京都)が保有する「有楽町電気ビル」内と、丸井グループ(東京都)の「新宿マルイ本館」内に、計2店舗(以下、有楽町店、新宿店)をオープンする。

    新宿店は「新宿マルイ本館」の“一等地”とも言える1階の出入口正面に出店している
    新宿店は「新宿マルイ本館」の“一等地”とも言える1階の出入口正面に出店している

     次の進出国に日本を選んだ理由についてb8ta Japanの北川卓司カントリーマネジャーは次のように説明する。

     「日本にはガジェット好きな人が多い。また、高いサービスレベルが求められる日本で成功すれば、今後進出を見据えるアジアのいずれの国でも通用すると考えた」。

     そこで2020年1月、b8taはベンチャーキャピタルとの合弁でb8ta Japanを設立。丸井グループや三菱地所、カインズ(埼玉県)、凸版印刷(東京都)から総額約11億円の投資を得て、日本市場の開拓を推進する。

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    記事執筆者

    大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

    1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

    最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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