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速報!セブン&アイの新業態 「コンフォートマーケット」2号店が 3月27日にオープン

セブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイ)は2019年8月、東京都品川区に、将来の成長に向けた戦略的な新業態「コンフォートマーケット」をオープンし、業界の注目を集めた。あれから約7カ月。「コンフォートマーケット」のホームページ上の情報が更新され、3月27日にその2号店が東京都大田区にオープンすることが明らかになった。

距離にして約2.5km
1号店の至近に出店

 新業態2号店となる「コンフォートマーケット西馬込店」(以下、西馬込店)は、都営浅草線の「西馬込」駅から徒歩1分ほどの、国道1号線沿いにオープンする。
 驚くのは1号店「中延店」との距離の近さだ。「中延店」があるのは、同じく都営浅草線の「中延」駅から徒歩2分ほどの場所。国道1号線沿いという点も共通しており、駅にして2駅、距離にして約2.5kmしか離れていないのだ。想像するに、ドミナント構築を意識し出店していると考えられる。

「コンフォートマーケット」のホームページ。2号店の「西馬込店」をオープンすることが明らかになった

セブン&アイの
最新施策が詰まった店

 「コンフォートマーケット」は19年8月にセブン&アイがオープンした新業態で、将来の新たな業態を創造するための実験店と位置づけられている。
 「まったく新しい発想でこれからの消費者ニーズに対応できる店を創造する」という考えのもと、新たに100%子会社のフォーキャスト(東京都/有坂順一社長)を立ち上げ店舗開発を行っており、1号店オープン時は大手食品スーパー企業のトップが視察に訪れるほど業界の耳目を集めた。

1号店「中延店」の外観

 店づくりのテーマとするのは「べんりでゆたか」。効率化や時短といった「便利さ」を追求しながら、買物や食卓における「豊かさ」も提供できる店づくりを試みている。
 1号店では、新しい取引先と手を組み、こだわりの総菜や冷凍食品、独自のセルフレジを開発したほか、専用アプリで注文すると商品を店頭のロッカーで受け取れる「FOODロッカーサービス」も導入するなど、さまざまな施策にチャレンジしている。

商品政策も一から組み立て、新規取引先と手を組んでこだわりの総菜や冷凍食品を開発している
店頭に専用ロッカーを配置し「FOODロッカーサービス」を実施している

石窯で500℃で
焼き上げるピザを導入!

 セブン&アイの広報担当者に2号店について問い合わせると「開店まで店の詳細は伝えられない」とのこと。1号店の開業時同様にオープンまで具体的な取り組みは内密のようだ。
 更新されたホームページの情報を見ると、基本的には1号店の店づくりを踏襲しているようで、専用アプリが立ちあがっていることから「FOODロッカーサービス」も導入するとみられる。一方で1号店にはなかった商品も投入し、店頭に設置した石窯で500℃の高温で焼きあげるピザを販売するという。

ホームぺージ上に公開された「西馬込店」のイメージ

 1号店と同じく店舗には駐車場を設けておらず、約35台分の駐輪場があるのみで(提携駐車場は2カ所あり)、小商圏、高頻度来店型の店を志向していると想定される。

 開業後、筆者は複数回に渡って1号店を訪問したが、利用者はまばらで近隣住民からの支持獲得に成功しているという印象は受けられなかった。開業からわずか約8カ月で2号店開業に至った「コンフォートマーケット」において、セブン&アイはどのような勝算を立てているのか。2号店での取り組みに注目だ。