「焼肉きんぐ」が海外初出店! 成長市場・東南アジアで覇権を握れるか
現地で好まれるメニューを独自開発

フィリピンの「YAKINIKU KING」と日本の「焼肉きんぐ」、どちらもメーンの顧客ターゲットはファミリー層と共通する。店舗オペレーションや調理・接客のノウハウに関しては幹部スタッフを日本に呼び、オープンに備えて日本の店舗で約1カ月のトレーニングを実施。さらにフィリピンの店舗に物語コーポレーションからもトレーナーを約1週間派遣し、現地スタッフを指導・育成した。
焼肉きんぐの店舗では、腕章をつけたスタッフが店内を巡回し、肉のおいしい焼き方や食べ方をアドバイスする「焼肉ポリス」というオリジナルの接客サービスがあり、フィリピンの「YAKINIKU KING」でも同様に提供する。
フィリピンでは内臓肉を食べる習慣がないため、ハラミ以外のホルモン類はメニューにないが、フィリピンの伝統的なスイーツである「タホ」や「ミロトースト」をメニューに加えるとともに、現地で好まれる味をもとにオリジナルメニューの「スパイシーハラミ」を開発した。
「日本と異なり、海外ではあまり路面店での展開がイメージできず、まずは人が集まる商業施設への出店となった。知名度が上がってYAKINIKU KINGのブランドが浸透すれば、路面店での展開も検討していくかもしれない」(山口氏)
2店舗目の出店も視野に入れ、2030年6月期までには10店舗を展開する計画だ。フィリピンに限らず、タイ、シンガポール、ベトナムなど東南アジアでの出店もFC、直営を問わず柔軟に検討。現在は直営で3.8%の海外事業の売上高比率を2030年までに10%以上に引き上げることを目指すという。日本と同様に海外でも覇権を握ることができるか。どのような「成功物語」を紡いでいくのか。要注目だ。






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