「焼肉きんぐ」が海外初出店! 成長市場・東南アジアで覇権を握れるか
日本国内の業績も好調をキープ

日本においても物語コーポレーションの焼肉事業は2025年6月期でグループ店舗売上高953億円を計上しており、依然好調をキープしている。「新規出店による売上増に加えて、既存店の業績も伸びている」と話すのは焼肉事業部の岩谷明弘事業部長だ。
メニューを充実させるとともに提供スピードを重視。「選ぶ楽しさによって顧客満足を高める戦略をブレることなく推し進めてきた結果」(岩谷氏)と分析する。DX(デジタル・トランスフォーメーション)による業務効率化も積極的に推し進め、今後も年20店舗のペースでの出店を続けていく予定で、「チャンスがあれば、都心部での展開もねらっていきたい」(岩谷氏)というが、メーンとなるのは郊外のロードサイドだ。
海外事業を推進する山口氏は前任の焼肉事業部長で「焼肉きんぐにおいては国内での成長が著しかったため、日本での店舗展開を優先していた」と話す。当時、新型コロナウイルス禍で非常事態宣言が発出され、外出自粛や3密回避の要請によって経営にダメージを受けた企業が多く、廃業して空き店舗となった物件がたくさん出た。その中で換気のよい焼肉業態は比較的安心とされ、出店の引き合いが増えていたのだ。
「逃したらもう10年は出てこないと思えるような優良物件が数多くあり、海外市場を横目で見つつも、国内での展開拡大に注力してリソースを投下せざるを得なかった。それが多少落ち着いたので海外に目を向ける余裕が生まれ、アクセルを踏めるようになった」(山口氏)






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