三陽商会の新ブランド「ベイカー・ストリート」、初年度売上高25億円目標に順調な滑り出し
販売チャネルは百貨店に特化

スコッチハウスは長年、全国主要百貨店に店舗を構えてきた。“若返り”をめざすベイカー・ストリートについても、販売チャネルは同様に百貨店を中心とする考えだ。全国70店舗あったスコッチハウスのうち、2025年4月末時点で9割以上にあたる65店舗がすでにベイカー・ストリートへと切り替わった。
店舗デザインもまた、若い世代が入りやすいよう一新した。
「ブランドのイメージカラーを、スコッチハウスのグリーンからネイビーに変更、店内は白や淡い木調を基調とし、クリーンで若々しい空間へとリニューアル。その結果、ねらい通り、従来からの顧客の来店に加えて、40~50代、さらには20~30代など、これまでスコッチハウスを知らなかった世代が購入してくださるケースも目立っている」(桜井氏)
さらに、新ブランドとなるベイカー・ストリートを広く認知してもらうため、著名人を起用したプロモーションにも挑戦。ブランドアンバサダーに俳優・山本耕史氏を迎え、3月1日より、百貨店と協力しながら店頭でのPOPやデジタルサイネージなどを活用したPRを展開している。
また、京王百貨店新宿店で山本氏のトークショーを企画したところ、来場者は200人にものぼり、「想像以上の反響があり、山本氏のビジュアルの訴求効果は大きいと実感している」と桜井氏も手ごたえを得ている。
百貨店側からの評価も高い。百貨店も若い世代をいかに取り込むかを課題としていることから、ベイカー・ストリートのめざすブランド戦略そのものと一致している。今後は、百貨店との連携をより強化し、山本氏を前面に打ち出した販促策を進めていく計画だ。
「ブランド認知度を上げていくためには百貨店の協力は欠かせないポイントとなる。さまざまなPR策を検討しながら、この先も長く百貨店で生き残れるブランドをめざしていきたい」







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