定番はユニクロ、ファッション品はシーイン…どうなる日本のアパレル
オムニチャネルからOMOヘ
私の会社FRI&companyのCIOである小山の解説記事によれば、OMOには1)レジがない、2)店頭での接客向上、3)チャネル横断的戦略の一貫性、4)機会損失の減少、という4つのメリットがある。本来、その実装段階では、これら4つに適切なKPIを設定し理論
日本でのPLM導入は少数をのぞいて不可能
日本で「PLM(製品ライフサイクル情報をITで一元管理する手法)を導入した」「成功した」という話を聞くが、PLMとは本来「ものづくり」を制御するトータルの組み立てパッケージである。したがって、BOM機能(Bill of materials 、製造部品表)というのだが、一着の製品に使われる原材料までを分解し、
また、3D CADについては、パターンから完成品のイメージをつくるのだが、逆に商品イメージを変更することからはパターンをつくることはできないのである。これでは、なんのためにデジタルにしたのかわからない。
決定的にダメな点は、この3D CADシステムとPLMは「素の状態」では繋がらないため、一つひとつの画像情報をダウンロードし、再度アップロードを繰り返す必要がある点だ。
また、アパレル企業が独自にPLMをどんどん導入しているのだが、生産の「ハブ」になるはずの商社もまた「動かないPLM」をすでに持っている。この重複ははっきり言って無駄だ。この状況を正す最も良い方法は、商社を使わずにアパレルによる直貿を増やすことに他ならない。こうしたことからも、流通の短縮化は進むのである。
河合拓のアパレル改造論2024 の新着記事
-
2024/11/05
ユニクロがZOZOに出店しない当然の理由と今後のECモールとの付き合い方 -
2024/10/29
ライザップ傘下の夢展望、Temu効果で株価高騰も拭えない「不安」とは -
2024/10/22
事業再生、「自ら課題解決する」現場に変えるための“生々しい”ノウハウとは -
2024/10/15
利益5000億円越え!世界で圧巻の強さのユニクロが中国で苦戦する理由とは -
2024/10/08
コンサルの使い方に社長の役割…企業改革でよくある失敗と成功の流儀とは -
2024/10/01
オワコンかは関係なし!アパレル企業に投資して大勝ちする4つのポイント
この連載の一覧はこちら [45記事]
関連記事ランキング
- 2024-10-29ライザップ傘下の夢展望、Temu効果で株価高騰も拭えない「不安」とは
- 2024-10-15利益5000億円越え!世界で圧巻の強さのユニクロが中国で苦戦する理由とは
- 2024-11-05ユニクロがZOZOに出店しない当然の理由と今後のECモールとの付き合い方
- 2024-10-22事業再生、「自ら課題解決する」現場に変えるための“生々しい”ノウハウとは
- 2024-09-27ユニクロが中間価格帯になったことに気づかない茹でガエル産業アパレルの悲劇_過去反響シリーズ
- 2021-11-23ついに最終章!ユニクロのプレミアムブランド「+J」とは結局何だったのか?
- 2024-09-17ゴールドウイン、脱ザ・ノース・フェイス依存めざす理由と新戦略の評価
- 2024-10-08コンサルの使い方に社長の役割…企業改革でよくある失敗と成功の流儀とは
- 2024-10-16「亜熱帯化」でも売上を伸ばすユニクロ、伸び悩むアパレルとの違いとは
- 2023-08-08EC時代にスクロールとベルーナだけ好調 生き残るカタログ通販、死ぬカタログ通販