売上1000億円超!ノースフェイスのゴールドウインが自社ブランドを強化する理由
店舗数拡大より1店ごとに異なるコンセプトを打ち出した店舗展開
ゴールドウインは、店舗展開においても強いこだわりがある。2022年11月、恵比寿ガーデンプレイスにオープンさせたのは、キッズアイテムを横断して展開する初業態「PLAY EARTH KIDS」、キャンプをテーマにした「THE NORTH FACE CAMP」、日々の心と体のメンテナンスをテーマにした「NEUTRALWORKS.」の3つだ。関東最大面積を誇り、それぞれが異なるテーマをもった複合店舗となる。
さらに、旗艦店を構える原宿エリアでは、これまでも山登り、キャンプ、ライフスタイル、キッズなどカテゴリーごとに店舗をつくってきたが、2022年7月には新たにランニングを中心にアスレチックをテーマとした「THE NORTH FACE Sphere」をオープン。ノースフェイスファンを飽きさせない店舗づくりを続けている。
一方、売上は好調だが、店舗をどんどん増やすつもりはない、というのが同社の方針だ。
森氏は「同じようなコンセプトではなく、それぞれに特徴がある店舗をつくっていくのが当社の考え。同じものを横展開するより効率は悪いが、そこにしかない雰囲気、価値を提供することで、個々の店舗の個性をより際立たせていく」と話す。
さらに、「都会で人の交通量が多いところだけに出店しているわけでもない。長野県の白馬村にノースフェイス、石垣島にヘリーハンセンを出すなどしているが、より自然に近い場所にテーマ性のある店舗も出していく」