化粧品、健康食品メーカー大手のファンケルが11日、創業者の池森賢二会長が現職を退き、今後は名誉相談役になると発表した。合わせて宮島和美副会長も相談役へ異動。後任は置かず、ファンケルの会長職は空席となる。
ファンケルは池森会長が1980年に創業、1994年に健康食品事業に参入し、売上規模を拡大させた。池森会長自身は2003年に一度社長職を退くも、2013年には業績の悪化に伴い経営に復帰。構造改革や「広告先行成長戦略」などを推進し経営をV字回復させた。
2018年度には過去最高益を更新するなど、成長を続けている。今回、経営再建のメドや、2019年8月に発表したキリンHDとの資本業務提携がひと段落したことを退任の理由として挙げている。
ファンケルは今後も、キリンHDとの協業体制強化を中心に企業の成長戦略に取り組んでいくとしている。