羽田未来総合研究所社長(元三越伊勢丹社長)が仕掛ける「羽田空港アップデート戦略」とは?
インバウンド消費のカギを握る地方創生
未来総研では、空港内のみならず外部へのコンサルティングも展開している。EC展開事業の受託や、全国の地方自治体と提携した物産のブランディング、地方の魅力を紹介する店舗なども手がけている。
2022年12月には、鹿児島県と包括連携協定を締結。県産品のPRや販路拡大に向けた取り組みの一例として、同県内の原生林で育てた日本ミツバチのハチミツをプロデュースした。希少品種ゆえに120グラムで1万円と高価だが、5つ星ホテル(※フォーブス・トラベルガイドより)でも展開されている。
国内線が発着するターミナルとしての機能を活かし、「ここでしか買えない全国各地の物産が集う場所にしていきたい」と大西氏は意気込む。
「コロナ前には最高で約4.8兆円のインバウンド消費があった。各地方の厳選したものを、日本を訪れる世界中の方々に紹介することで、約4.8兆円を10兆、20兆にするのも不可能ではない。輸出産業を育てるミッションがあると感じている。私たちが地方創生に取り組んでいるのにはそういった理由がある」
(※次ページからは大西氏へのインタビューをお届けする)