パン職人日本代表が運営する超人気店に学ぶ、お客の心を掴むパンづくり
インストアベーカリーに伸びしろあり
さて、食品スーパーのインストアベーカリーは、絶大な集客力効果を発揮する一方で、部門単体では赤字になる場合が多く、ロスリーダー的な役割を担っている一面もある。そうした食品スーパーのインストアベーカリーの現状について栗原氏は、
「冷凍技術の発達によって、最近は冷凍生地でつくったパンもだいぶおいしくなったと感じています。やり方によってはもっとレベルを上げることは可能でしょう」と話す。
「業界では最近、イタリア・ミラノの銘菓『パネットーネ』がトレンドになりそうな兆候があります。ただ、本来は自家培養酵母でつくられ、時間が経つにつれて味わい深くなるパネットーネですが、簡易的につくるために市販のパン酵母を用いてしまうとパサパサし、あまりおいしくありません。それらをきちんとつくりきるには高い技術力が必要ですが、ぜひ挑戦していただきたいですね」(栗原氏)