ファミマがプラ製フォークを竹箸に切り替え!食品小売業でサステナブルな施策が加速する理由
バローは店頭で
EV充電サービスを開始
食品スーパー企業では、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(東京都)は9月2日、植物由来代替肉を製造する米ビヨンド・ミート(BEYOND MEAT)と独占販売契約を締結したと発表。環境負荷を低減するサステナブルな商品を提供することで、他社との差別化につなげる。
バローホールディングス(岐阜県)は9月20日、アイ・グリッド・ソリューションズ(東京都)、プラゴ(東京都)の3社で連携し、「バロー碧南城山店」(愛知県碧南市)でEV充電サービスを来店客向けに開始した。EV充電器の給電には、店舗屋根に設置した太陽光発電により生み出す再生可能エネルギーを活用する。
このように9月のニュースだけでも多くのサステナブルな施策の事例が挙がる。なぜ、食品小売業は今、「SDGs」や「サステナビリティ」な取り組みを加速させているのか。
今まで以上に求められる
企業の社会的責任
その大きな理由の1つに、食品小売企業にとってサステナブルな施策が、単なる社会貢献にとどまらず、経営戦略上欠かせない存在になりつつあることが挙げられる。
背景としてまず、国内全体でサステナビリティへの関心が高まっている。日本政府は「SDGsアクションプラン」を掲げ、30年までの目標実現のための具体的な優先課題を示すようになった。
また株式市場においても22年4月、東京証券取引所の上場区分が再編され、グローバル企業を中心とした「プライム企業」を主に、非財務情報の開示義務が強化された。上場企業にとって「SDGs経営」とその情報開示は、社会的責任や資金調達などの点で必須の状況となっている。