コロナ禍で変わった 働く人の平日ランチ 「自炊」「1人で」が増加
新型コロナウイルス感染拡大の状況が徐々に落ち着きを見せ、人の動きも活発化してきた。しかしリモートワーク勤務体制を継続して採用する企業は多く、それによって働く人の昼食事情には変化が見られる。その実態を「ホットペッパーグルメ外食総研」の調査結果から見ていこう。
「小売・飲食店で購入」が
2年ぶりに増加
リクルートの飲食に関する調査・研究機関である「ホットペッパーグルメ外食総研」は2022年3月、平日のランチの実態について消費者アンケートを実施した(図1)。なかでも今回は有職者の回答に絞り、内食・中食・外食にまたがって最新のランチの動向を解説する(有職者=職業が「公務員」「経営者・役員」「会社員」「自営業」「自由業」の人)
まず食べ方については、回答の最多は「自炊、または家族等が作った食事」で34.9%。前年から微増して、2年連続の増加となった。次いで2位が「小売店や飲食店で購入した食事」で20.5%、3位が「自分、または家族等が作った弁当」で18.8%、4位が「社食、学食」で8.0%、5位が「外食店内での食事」で6.9%と、5位までは前年と順位は変わっていない。このうち、中食にあたる「小売店や飲食店で購入した食事」は、2年ぶりに増加した。
性年代別では、「自分、または家族等が作った弁当」は男性よりも女性において高い。30代男性では、「小売店や飲食店で購入した食事」が高く、「自炊、または家族等が作った食事」「自炊、または家族等が作った弁当」が低い傾向だ。
20代男女で
自炊や弁当派が増加
次に、1年前と比べて増えている、ランチの食べ方を聞いた(以下数値はすべて「増えた」と「やや増えた」の回答者の合計値)。すると、「自炊、または家族等が作った食事・弁当」が28.7%で、3年連続で最多となった。次いで、「小売店で購入したもの」が16.6%、「外食店からテイクアウトしたもの」が11.7%。全体的に外食よりも、内食(自炊)や中食のスコアが高い傾向は前年比で変わらないものの、内食(自炊)や中食のスコアは前年比では下がる傾向にあった。
一方、外食のスコアはわずかながら回復する傾向となっている。性年代別では、20代男女で「増えたものはない」の割合が低く、とくに20代男性では内食(自炊)、中食、外食いずれも他の性年代に比べると増加させた人は多い傾向だ。また、20代男女では「自炊、または家族等が作った食事・弁当」も目立って高く、若年層ではランチの食べ方に大きな変化が生じているようだ。
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