新たなフェーズに突入? ヤオコーのDS2号店、フーコット昭島店を徹底解剖
ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)傘下でディスカウント型スーパーマーケット(SM)を展開するフーコット(埼玉県/新井紀明社長)は3月15日、東京都昭島市に「フーコット昭島店(以下、昭島店)」をオープンした。新フォーマット「フーコット」の2号店となる同店ではどのような売場づくりをしているのか。現地を調査した。調査期間:3月24、27、30日)※本文中の価格はすべて本体価格
1号店出店から7カ月超売場で見られた変化とは
1号店「フーコット飯能店」(埼玉県飯能市:以下、飯能店)の出店から7カ月超、フーコット2号店の昭島店が東京都昭島市オープンした。同店は昭島市の東部、JR青梅線「東中神」駅から約550mの場所にある。昭島市は東京都多摩地区の中部に位置し、人口は約11万3000人。市の東側は立川市(人口約18万5000人)に接しており、両市にまたがるかたちで国営公園の「国営昭和記念公園」がある。店舗は同公園の西側、立川基地跡地の再開発計画の一環で出店した。
1号店が他社SMの退店跡への出店であったのに対し、昭島店は新設の店舗となる。同じ建物内にはドラッグストアの「クリエイトS・D」が入り、近隣型ショッピングセンターを形成する。近隣の競合店としては、約650m離れた場所に「エコス昭島店」があるほか、「東中神」駅を挟んだ線路の反対側に「マルフジ東中神店」がある。また、約1.8㎞離れた場所にはイオングループのディスカウントストア、「ザ・ビッグ昭島店」がある。
昭島店の売場面積は飯能店(約850坪:歩測、オープン時)よりも一回り広い3572㎡(1080坪)。主通路に沿って青果、鮮魚、精肉を展開するなど基本的な売場配置は飯能店と同じだが、飯能店では総菜を入口から見て店舗奥側コーナーに設置した一方で、昭島店は店舗前方に配置するなど、若干の違いが見られる(売場レイアウト図参照)。また、ゴンドラゾーン中央に通路を設け、回遊性を高めているのも飯能店にはなかった取り組みの1つだ。
一方で売場スペース構成比は飯能店とほぼ変わらず、生鮮(総菜含む)が24%、加工食品22%、日配19%、酒類が11%、飲料が9%、催事が8%、菓子が7%となっている(図表参照)。そのほか、10~19時と一般的なSMと比較して営業時間が短い点、クレジットカードやキャッシュレス決済を扱わず現金払いのみの対応である点も飯能店と共通だ。
●青果・鮮魚
作業場一体型の青果、選べる品揃えの鮮魚
売場を見ていこう。入口からすぐの青果は、ヤオコー子会社のエイヴイ(神奈川県/八塩直之社長:屋号はエイビイ)のスタイルを踏襲した、作業場と一体となった売場となっている。通路幅は広く、高さを抑えた平台を使用していることもあって、売場にはゆったりとした雰囲気が漂う。
入口左手の導入部では