ヨーク×OniGOが 注文から最短10分配送を開始 食品宅配サービスにおける革新性とは
専用アプリをスキャンで
商品をダブルチェック
昨今、ネットで受注した商品を30分程度で即時配送するクイックコマース(Qコマース)が台頭している。デリバリープラットフォームサービス「Wolt」をはじめ、食品小売業と提携して生鮮食品の配送に取り組む企業も現れている。
そんななかヨークが協業先にOniGOを選んだ理由の1つに「商品のピッキングシステムが優れている」(ヨーク執行役員首都圏戦略室長 の伊藤 弘雅氏)という点を挙げる。
西馬込店での商品のピッキングシステムの流れはこうだ。同店では、商品のピッキングを行う「ピッカー」と、商品を配送する「ライダー」が、それぞれバックヤードに常駐している。
ピッカーは作業時、従業者向けアプリをインストールしたスマホ端末を腕に、商品をスキャンするスキャナーを指に装着しピッキングする。ピッカーはアプリ上の商品画像を目で見て、さらに商品スキャンによる認証のダブルチェックにより誤配送を防ぐ。
アプリ上には、受注した商品が効率的にピッキングできる導線順に並ぶ。また、在庫連携システムにより、ピッカーがレジを通過しなくてもよいようにしており、これらの工夫により短時間配送を実現している。在庫連携は1時間ごとに行い、可能な限り欠品も防ぐ。
アプリ上で
付加価値商品を提案
OniGOの梅下直也社長は、商品を短時間で配送する以外にも、小売企業側に価値を提供できるという。具体的には、売場で埋もれてしまっている商品や、ヨークがとくに販売を強化したい商品を、注文アプリ上で訴求し販売につなげる。取材日は、西馬込店が付加価値商品として提案に力を入れている冷凍スイーツを、アプリのトップページで訴求していた。