円高の善し悪し
昨日の東京外国為替市場では、約1週間ぶりに1ドル=84円に近づいた。
日本銀行が政策金利を「0-0.1%」に引き下げ、5兆円規模の資産買い入れ基金の創設など追加の金融緩和策を発表したことを受け、円売りが加速したためだ。
とはいうものの、依然、ハイレベルな円高であることは変わりない。
輸出依存型と言われる日本経済において、「円高=悪」のイメージがすっかり定着しており、“親の敵”のようになっているけれども、果たして、本当なのだろうか?
と考えていたところに面白い話が飛び込んできたので紹介したい。
日本の経済界を代表する大企業の社長が、シンクタンクの研究員に真顔で尋ねた。
「円高の何が悪いのかがまったく分からない。なぜ、悪いのか、教えてくれないか?」
この質問は「ここだけの話だが…」の前置きのもと、オフレコ裏に行われた。
さらに言うなら、シンクタンクの研究員も答えに窮してしまったという。
実は、円高の善し悪しは、日本の“トップ・オブ・トップス”の経済人でさえも理解できていないものなのだ。
凡人、いずくんぞ、である。
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