ラサール インベストメント マネージメント 代表取締役兼CEO 中嶋康雄
商業者の方にわれわれをもっと活用してもらいたい

2010/02/04 00:00
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──ラサール インベストメントの推計では、延床面積1万坪以上の物流施設の潜在需要は1000棟にも及び、向こう15年間くらいの需要は途絶えないだろうと発表している。

 

中嶋 そうだ。テナントとなるべき企業からニーズを確認しているので、先に施設を建ててしまうというかたちは、今後も増えると思う。たとえば、大型マルチテナン ト向け物流施設の「ロジポート柏」(千葉県)は、約3万5000坪の建物面積を有し、1000坪単位で区切って貸し出しすることができる。契約期間も長期 から短期に至るまで柔軟性を持っている。

 

 これまでは、物流業者が不動産所有者と10~20年契約を結び、エンドの荷主とは1~2年契約をしてきた。「ロジポート・シリーズ」は、借り捨て しやすい施設をわれわれが提供することで、リテーラーにとっての物流の選択肢を広げている。このように変化するニーズに合った、利便性が高く、優れた仕様 の物流施設への企業からの需要が大きく、われわれにとっての事業チャンスはまだまだ大きいと思う。

 

──流通業の物流担当者は、新しい物流施設の存在を知っているのか?

 

中嶋 まだ、マーケティングが行き届かず、十分理解をいただいていないところも多い。ただ、焦ってはいない。不動産投資は50~100年のスパンをにらんだビジネスだ。

 

 開発リスクの高い時期にはリスクを取ることができる投資が必要だし、安定期には高いリスクを取らない代わりに利回り要求の低い性格の資金を使う。そこにわれわれの得意とする資金パートナーとしての役割があると思う。

 

──最後にラサール インベストメントの強みを教えてほしい。

 

中嶋 透明度が高いところだ。リスクとリターンを明確に分けて、非常に透明な運用をしていると思う。

 

 たとえば、デベロッパーなどが開発して所有もして(バランスシートに持つ)というのと違い、われわれはバランスシートを使わない。投資顧問会社としては本流を行っていると思う。

 

 ひとつの例を挙げると、この20年くらいの時間軸で切ったときに、不動産投資顧問業のグローバルのトップ20を見たときに残っている会社は当社ともう1社しかない。

 

 常に投資家の目線で仕事をできているのがわれわれの強みだ。

 

 一方、企業に対しては効率のよい資金を提供するパートナーとして倒産しないという安定感を持って、しかも、十分な資金量を持って、付き合いができるという約束ができる。

 

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