少額輸入品の免税全廃＝中国系通販に影響も―米大統領

　【ワシントン時事】トランプ米大統領は３０日、少額輸入品を対象とする免税措置を全ての国について撤廃する大統領令に署名した。現在、８００ドル（約１２万円）までの輸入は免税としているが、８月２９日から関税を課す。

　中国系ネット通販の「ＳＨＥＩＮ（シーイン）」や「Ｔｅｍｕ（テム）」などはこの制度を利用して米国へ格安で輸出し、事業を拡大させた。関税賦課で大きな影響を受ける可能性がある。　

　米政府は５月、輸入量の増加などで水際対策が甘くなり、合成麻薬「フェンタニル」の流入につながっているなどとして、中国と香港の免税措置を停止した。

　また、フェンタニル流入に結び付いているとして、カナダやメキシコについても免税措置の停止に向けた体制整備を進めていた。