２月経常黒字、過去最大＝４兆円超、貿易収支が改善―財務省

Tweet

Pocket

　財務省が８日発表した２月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支は４兆６０７億円の黒字だった。黒字は２カ月ぶりで、単月としては比較可能な１９８５年以降で過去最大。貿易収支が黒字に転換したことなどが寄与した。

　輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は７１２９億円の黒字（前年同月は２９８３億円の赤字）。輸出額は前年同月比１０．４％増の９兆５５億円、輸入額は１．９％減の８兆２９２６億円だった。自動車や半導体等製造装置などの輸出額が伸びた一方で、原油や石炭などの輸入額が減少した。　

　配当金や利子収支を示す第１次所得収支は１０．９％増の３兆８８１７億円の黒字で、２月としては過去最大の黒字。債券の利子収入や配当金の受取額が増加し、証券投資収益が好調だった。

　輸送や旅行などのサービス収支は１７５５億円の赤字（同１１７７億円の赤字）。ネット広告など「その他業務サービス」の赤字が拡大したほか、知的財産権等使用料の黒字が縮小した。