2月貿易黒字、5845億円=4年ぶり高水準、自動車輸出が好調―財務省

財務省が19日発表した2月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5845億円の黒字だった。黒字は2カ月ぶり。米国への自動車輸出などが好調で、黒字幅は2021年3月(6098億円)以来約4年ぶりの高水準となった。対米貿易黒字は2月として過去最大だった。
輸出額は前年同月比11.4%増の9兆1911億円。米国向け自動車に加え、台湾向け半導体製造装置などがけん引した。輸入額は0.7%減の8兆6066億円。原油や石炭、液化天然ガスはいずれも輸入額が減少した。このうち石炭は、数量が増加した一方、金額は20.3%の大幅減となっており、資源高は一服しつつある。
国別では、対米国が29.3%増の9188億円の黒字。自動車の輸出は、台数が在庫調整などにより2.9%増えた。金額は13.9%増で、外国為替相場が4.3%円安方向へ進んだことなどが押し上げ要因となった。対中国は1868億円の赤字。輸出額は2月として最大だった。
◇2月の貿易統計
輸出額 輸入額 差引額
総 額 91,911 86,066 5,845
( 11.4) (▲ 0.7) ( ― )
〔主要貿易相手別の内訳〕
中 国 15,382 17,250 ▲ 1,868
( 14.1) (▲ 3.5) ( ― )
米 国 19,047 9,859 9,188
( 10.5) (▲ 2.7) ( 29.3)
E U 8,042 10,266 ▲ 2,225
(▲ 7.7) ( 15.2) ( ― )
(注)通関ベース。単位億円、億円未満四捨五入。かっこ内は前年同月比増減率%。▲は赤字または減。―は比較できず