【北京時事】中国税関総署が14日発表した9月の貿易統計によると、輸出は前年同月比2.4%増、輸入は0.3%増だった。伸びはいずれも前月と比べて鈍化。国・地域別では、日本の減少が目立った。
輸出の伸び率は、8月の8.7%から急速に縮小した。税関総署幹部は記者会見で、中国製の電気自動車(EV)に対する関税の引き上げを決めた欧州連合(EU)や米国を念頭に、「一部の国がわが国の製品に貿易制限を講じている」と反発し、貿易の足かせになっているとの認識を示した。
日本向けの輸出入はいずれも7.1%減った。中国では6月に江蘇省蘇州市で、9月に広東省深セン市で日本人が襲撃される事件が相次いで発生。短期訪中ビザも欧州各国などが取得を免除される中、日本は非免除の状況が続く。日系企業からは「日本は歓迎されていない」「対中投資は増やせない」(大手メーカー)といった声が強まっている。