景気動向指数1.3ポイント上昇=基調「下げ止まり」に上方修正―5月
内閣府が5日発表した5月の景気動向指数(2020年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比1.3ポイント上昇の116.5となり、3カ月連続で改善した。認証不正問題で生産が停止していた自動車の出荷再開が進み、19年9月以来の高水準。基調判断も4月の「下方への局面変化を示している」から「下げ止まりを示している」に上方修正した。
速報段階で反映させた8系列の経済指標のうち6系列がプラスに寄与した。車だけでなくカーナビゲーションや照明など周辺機器の生産や出荷が増え、関連する3指標が上昇。商業販売関連2指標も車や半導体が好調で増加した。タービンなどの投資財出荷も堅調だった。一方、米国や欧州、アジア向けが減った輸出と有効求人倍率の2指標はマイナスに寄与した。
数カ月先の景気を示す先行指数は0.2ポイント上昇の111.1となり、3カ月ぶりに上昇。車の出荷再開による在庫率指数の低下などが影響した。