内閣府は1日、2024年1~3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)を下方修正し、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.7%減(従来0.5%減)、この成長が1年続いた場合の年率換算で2.9%減(同1.8%減)と発表した。GDPの基礎統計である「建設総合統計」を国土交通省が訂正したことを反映した。
修正の結果、公共投資は前期比1.9%減(同3.0%増)の下落。住宅投資は2.9%減(同2.5%減)となった。
内閣府などによると、建設総合統計を遡及(そきゅう)改定した場合、通常は次回の四半期別GDP速報値発表時に反映させる。今回は一部企業の回答に誤りが判明したため、1~3月期GDP改定値を修正するという迅速な対応を取った。
◇1~3月期のGDP改定値(修正後)
◇実質成長率 ▲ 0.7(▲ 0.5)
年率換算 ▲ 2.9(▲ 1.8)
◇寄与度 内需 ▲ 0.4(▲ 0.1)
外需 ▲ 0.4(▲ 0.4)
◇主要項目
個人消費 ▲ 0.7(▲ 0.7)
住宅投資 ▲ 2.9(▲ 2.5)
設備投資 ▲ 0.4(▲ 0.4)
民間在庫 0.3( 0.3)
公共投資 ▲ 1.9( 3.0)
輸出 ▲ 5.1(▲ 5.1)
輸入 ▲ 3.3(▲ 3.3)
◇名目成長率 ▲ 0.2( 0.0)
年率換算 ▲ 0.9( 0.1)
(注)カッコ内は修正前の改定値。数値は前期比伸び率%、寄与度は%。民間在庫は成長率への寄与度。▲はマイナス