大企業景況感、2期ぶりプラス=人流増加で改善―4~6月期
財務省と内閣府が13日発表した4~6月期の法人企業景気予測調査によると、大企業全産業の景況判断指数はプラス0.4となった。プラスは2四半期ぶり。コスト上昇で製造業の景況感は2期連続でマイナスだった一方、訪日客などによる人流の増加や価格転嫁の進展で、サービス業や運輸業を中心に企業心理が上向いた。
大企業の内訳は、製造業がマイナス1.0(前回調査マイナス6.7)。前期にダイハツ工業の不正が影響した自動車関係はマイナス幅が縮小したが、生産用機械や鉄鋼はコスト上昇が響いて悪化した。
非製造業はプラス1.1(同プラス3.2)。旅行客の増加で、宿泊・飲食サービス業や運輸業などの景況感が改善した。
中堅企業全産業はマイナス1.6、中小企業全産業はマイナス10.3だった。大企業全産業の先行きについては、7~9月期がプラス6.6、10~12月期がプラス6.8と堅調な推移を見込む。
景況判断指数は、自社の景況が直前3カ月間に比べて「上昇」と回答した企業の割合から「下降」と答えた割合を引いた値。調査は5月15日時点で、6月に判明したトヨタ自動車などによる認証不正の影響は反映されていない。
2024年度の全規模全産業の売上高は前年度比2.6%増、経常利益は1.8%減、設備投資は12.1%増を見込む。