6月6日にアインホールディングス(北海道)が発表した2024年4月期決算(連結2023年5月1日~2024年4月30日)は、売上高が前期比11.5%増の3,998億円、営業利益が27.7%増の204億円、経常利益が25.3%増の213億円、当期純利益は23.5%増の114億円となり、2ケタの増収・増益を達成した。
ファーマシー事業は、売上高で3,575億円(11.2%増)、セグメント利益で275億円(14.3%増)を達成。新型コロナウイルス感染症治療薬を含めた高額医薬品処方への対応が増加傾向となったことで、処方箋の単価が上昇。また、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し、外来受診抑制が緩和されたことに加え、「かかりつけ薬剤師・薬局」としての機能や待ち時間短縮など、サービス向上への取り組みが処方箋枚数の増加をもたらした。
リテール事業については、売上高が311億円(21.1%増)、セグメント利益が30億円(155.1%増)となり、前期を大幅に上回った。国内外の人流回復により客数が堅調に推移し、顧客の購買傾向が感染症対策商品から強みであるコスメ関連商品などへシフトしたことから、単価が上昇。なかでも先行販売施策を進めたアジアンコスメは売上を大きく伸ばした。また、好立地への出店・移転も奏功し、売上高を押し上げたほか、業務効率化などで収益力も向上した。
2025年4月期の連結業績については、原材料価格や燃料価格の高騰、諸物価の上昇継続に加え、各事業における顧客サービス向上のためのアプリ機能の強化、経営基盤強化のためのシステム投資、人的資本経営推進のためのコスト増を見込んでいることから、売上高で3.8%増の4,150億円、営業利益で12.9%減の178億円、経常利益で13.5%減の185億円と、増収減益を予想した。