内閣府が11日発表した2023年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.1%増、この成長ペースが1年続いた場合の年率換算で0.4%増となった。2月発表の速報値(前期比0.1%減、年率0.4%減)から上方修正され、小幅ながら2四半期ぶりにプラス成長に転じた。
企業の設備投資は2.0%増(速報値は前期比0.1%減)と上振れした。情報通信機械業などで投資が活発となった。内需の柱となる個人消費は0.3%減(同0.2%減)に下方修正。水産食料品やエアコンなどの家電が振るわず、下げ幅を拡大した。
民間在庫の変動がGDPに与える影響(寄与度)は0.1%減(速報値は前期比横ばい)。企業が在庫を取り崩す動きが想定より強かった。輸出は2.6%増、輸入は1.7%増でそれぞれ速報値と変わらなかった。
◇23年10~12月期のGDP改定値
◇実質成長率 0.1(▲0.1) 年率換算 0.4(▲0.4)
◇寄与度 内需 ▲0.1(▲0.3)
外需 0.2( 0.2)
◇主要項目
個人消費 ▲0.3(▲0.2)
住宅投資 ▲1.0(▲1.0)
設備投資 2.0(▲0.1)
民間在庫 ▲0.1(▲0.0)
公共投資 ▲0.8(▲0.7)
輸出 2.6( 2.6)
輸入 1.7( 1.7)
◇名目成長率 0.5( 0.3) 年率換算 2.1(1.2)
(注)カッコ内は速報値。数値は前期比伸び率%、寄与度は%。民間在庫は成長率への寄与度。▲はマイナス