【北京時事】中国税関総署が12日発表した2023年の貿易統計によると、輸出は前年比4.6%減の3兆3800億ドル(約490兆円)だった。外需の冷え込みを背景に16年以来7年ぶりのマイナス。輸入も5.5%減の2兆5568億ドルと振るわなかった。
貿易総額は5兆9368億ドルと4年ぶりに減少に転じた。ただ、ロシア向けは26.3%増の2401億ドルとなり、過去最高を更新。初めて2000億ドルを突破した。自動車の輸出などが急増したとみられる。
輸出でもロシア向けは46.9%増と好調。一方、景気が低迷する欧州連合(EU)向けは10.2%減、半導体の輸出規制などを巡り対立する米国向けは13.1%減、日本向けは8.4%減と軒並み低調だった。
中国では不動産不況の長期化を背景に内需も冷え込んでいる。経営危機に陥った不動産開発大手の碧桂園や中国恒大集団の再建に向けた道筋は不透明なままだ。対日輸入は12.9%、対米輸入は6.8%それぞれ減少。ロシア向けは12.7%増加した。
23年12月の世界全体への輸出は、前年同月比2.3%増、輸入は0.2%増だった。