セブン&アイ、そごう・西武の売却を正式発表 投資会社の米フォートレスに
セブン&アイ・ホールディングスは11月11日、百貨店子会社のそごう・西武を米投資会社のフォートレス・インベストメント・グループに売却すると発表した。そごう・西武の企業価値を2500億円と算定、有利子負債や運転資本などを調整して譲渡価格を決める。
フォートレスが設立した特別目的会社を受け皿とし、2023年2月1日にそごう・西武の全株式を売却する予定。そごう・西武が保有する生活雑貨専門店ロフトの株式75.2%は、全てセブン&アイが引き取り、子会社化する。
フォートレスはニューヨークに本社を置き、不動産や未公開株式などに投資している。そごう・西武に関しては、ヨドバシカメラを傘下に持つヨドバシホールディングス(東京都新宿区)と連携して再生を図る。
ヨドバシは、百貨店と連携した新たな店舗開発、最先端の情報システム活用などにより、そごう・西武の成長と効率性の向上を図る考えだ。
セブン&アイは2006年6月、当時のミレニアムリテイリング(現そごう・西武)を完全子会社化。イトーヨーカ堂などのスーパーストア事業やコンビニエンスストア「セブン-イレブン」など既存事業との相乗効果で成長を図る計画だったが、そごう・西武の業績は長らく低迷しており、直近では2期連続で営業赤字を計上している。グループとしての事業ポートフォリオを見直すなかで、そごう・西武を売却することを決めた。