【英テスコ】 税前損益は63億ポンドの赤字、15年2月期

2015/04/27 00:00
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 英小売業最大手のテスコが発表した2015年2月期の税引き前損益は、63億7600万ポンド(約1兆1476億円、1ポンド=180円換算)の巨額赤字だった。売上げ不振店舗など固定資産の減損費用47億ポンドを含む70億ポンドの一時的費用を計上したことが響いた。

 

 付加価値税(日本の消費税に当たる)を除く売上高は前期比3.1%減の629億9600万ポンド、営業利益は58.2%減の13億9000万ポンドだった。同社は英国での消費低迷に加えて、ドイツ系のアルディやリドルなど小型の食品ディスカウンターに押されるなどして売上げ不振が続いている。その責任をとって昨年はCEO(最高経営責任者)のフィリップ・クラーク氏が辞任。消費財メーカー大手の英蘭ユニリーバから招へいされた新CEOのデーブ・ルイス氏は、低価格販売の強化、欠品の防止などで客数増加を図っているが、就任1年目の決算はテスコにとって史上最大の赤字を計上する結果となった。

 

 セグメント別の営業利益をみると英国が78.8%減、アジアが18.4%減、ヨーロッパが31.9%減と揃って大幅減益で、金融事業のテスコ銀行だけが前期比横ばいを維持した。

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