21年度の経常黒字12兆円=7年ぶり低水準、資源高響き22%減
財務省が12日発表した2021年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支の黒字額は、前年度比22.3%減の12兆6442億円となった。黒字額の減少は4年連続で、14年度(8兆7031億円)以来7年ぶりの低水準。世界的な資源価格高騰により貿易収支が7年ぶりに赤字に転じた。
配当や利子収入などを示す第1次所得収支は、14.7%増の21兆5883億円だった。
輸出は25.1%増の85兆4957億円、輸入は35.0%増の87兆1464億円。輸出入の差額である貿易収支の赤字幅は1兆6507億円となった。
22年3月の経常収支の黒字は、前年同月比2.8%増の2兆5493億円だった。
◇21年度の国際収支
2020年度 21年度
経常収支 162,673 126,442
貿易・サービス収支 2,364 ▲64,468
貿易収支 37,770 ▲16,507
輸 出 683,504 854,957
輸 入 645,734 871,464
サービス収支 ▲35,406 ▲47,960
第1次所得収支 188,252 215,883
第2次所得収支 ▲27,943 ▲24,973
(注)単位億円。▲は赤字