【イオンモール】上場以来初の営業減益、今期は増益見込む
イオンモールが発表した2010年2月期連結業績は、既存ショッピングセンター(SC)での客単価の落ち込みやリニューアル工事に伴う営業機会損失などの影響から、営業利益は前期比1.8%減の372億円と、02年7月の株式上場後初めての営業減益となった。ただ、核テナントの退店違約金として28億円の特別利益を計上したことや、減損損失が約7億円減ったことなどから、純利益は2.0%増の218億円と8期連続での最高益更新を維持した。
新規SCとしては、「モゾワンダーシティ」(愛知県)と「イオンモール広島祇園」(広島県)の2ヵ所を新設したほか、PM(施設管理)事業としてJR東日本の駅ビル商業施設「ペルチ土浦」の運営を受託した。これにより、運営するSCは中国(1SC)を含め計53ヵ所となった。
営業収益はSCの新設効果で6.2%増の1389億円となったが、既存SCの専門店売上高は1.5%の減収だった。来店客数は2.6%伸びたものの、客単価が2.3%落ち込んだ。
今期は3月に「イオンモール新瑞橋」(愛知県)、「イオンモール大和郡山」(奈良県)の2ヵ所をすでにオープンしたほか、5月にはPM事業として運営を受託した「イオンモールKYOTO」を京都駅前にオープンする。また、中国で2ヵ所目のSCとなる「イオンモール天津TEDAショッピングセンター」を今年秋、天津市で開業する。
11年2月期の連結業績については、営業収益が5.8%増の1470億円、営業利益が7.5%増の400億円、純利益が0.9%増の220億円を見込む。