ジャスダック上場の日本トイザらスは9月24日、親会社の米トイザラスがTOB(株式公開買い付け)を実施し、株式を非公開化すると発表した。米トイザラスは現在、大株主である投資ファンド主導でグループ経営の建て直しを進めており、今回のTOBもその一環。日本トイザらスは2009年1月期に最終赤字を計上するなど近年、業績が低迷しており、完全子会社化することで経営再建を急ぐ。
TOBは米トイザラスが設置した特別目的会社経由で行う。買い付け価格は1株587円で、買い付け期間は9月25日から11月10日まで。米トイザラスは2つの目的会社を通じて日本トイザらスの株式を62.11%保有しているが、TOBによって100%取得を目指す。
日本トイザらスは、米トイザラスと日本マクドナルドの合弁で1989年に設立。日米構造協議を通じた流通市場開放の象徴的な存在として、90年代にかけて店舗網を拡大。零細小売店の多かった日本の玩具流通市場に大きな変化をもたらした。2000年に株式を公開、今年8月10日時点で「トイザらス」127店、「ベビーザらス」20店を展開している。2010年1月期の売上高は1760億円を見込む。