復活を遂げられるか!? 米トイザらス新業態の勝算と深謀

2019/08/08 05:21
太田美和子(リテイルライター)

近年、米国では大手小売企業の経営破綻が相次いでいる。総合小売のシアーズ(Sears)、アパレルのナイン・ウェスト(Nine West)やアクセサリー店のクレアーズ(Claire’s)など名だたる企業がその歴史に幕を閉じた。それら以上に世界中に大きな衝撃を与えたのは、玩具チェーン大手の米トイザらス(Toys “R “ US)の破綻だろう。しかし同社は着々と、“復活”に向けて動き出している。

 

 「ブランド売却計画」から一転、新会社を設立し再起を図る

 

トイザらス
米トイザらスは新会社を設立し再起を図る(写真は日本国内の店舗)

 トイザらスが米連邦倒産法第11章の適用を申請したのは、179月のことだった。その後、184月に英国の店舗、6月に米国、8月にオーストラリアの店舗をすべて閉鎖。アジアや欧州、アフリカ地域では一部店舗を売却したが、引き続き営業を続けている。

 トイザらスは、「トイザらス」と「ベビーザらス(Babies “R” Us)」のブランド名を競売にかける予定だったが、これを取りやめて両ブランドを柱に事業を建て直す計画を裁判所に提出したことが1810月に明らかになった。同社の株主が、ブランド名の売却よりも、それらの可能性に賭けることで再建をめざす決断をしたのだ。

 こうして191月に新会社、トゥルー・キッズ・ブランズ(Tru Kids Brands:以下、トゥルー・キッズ)が設立された。CEOに就任したリチャード・バリー氏は旧・トイザらスのCMO(最高マーチャンダイジング責任者)などの役職を歴任した人物である。

 トゥルー・キッズは、国外の「トイザらス」「ベビーザらス」の店舗運営のほか、旧トイザらスが所有する「ジェフリー・ザ・ジラフ」などのオリジナル商品のブランドを継承。さらに同社は、アジアと欧州に合わせて70店舗を19年中に新規出店する計画と、米国内で新しい店舗を開発する予定を明らかにした。

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