カギはコンテンツの「再利用」 “売れ続ける”状態をつくる新たなマーケ手法とは

望月 智之 (株式会社いつも 取締役副社長)
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メディアごとの得意分野とは TVCM一強時代は終焉

 以下の図はメディアごとの認知から購買後の流れの影響度合いを数値化してグラフ化したものです。

出典:トライバルメディアハウス(https://www.tribalmedia.co.jp/note/socialmedia-marketing-210408/)
図表3メディアごとの認知から購買後の流れの影響度合い    出典:トライバルメディアハウス(https://www.tribalmedia.co.jp/note/socialmedia-marketing-210408/)

出典:トライバルメディアハウス(https://www.tribalmedia.co.jp/note/socialmedia-marketing-210408/

  特徴的な部分を抜粋して見てみましょう。

 まず入り口となる認知から興味の段階においてInstagramの効果が非常に高く、マーケティング活動を行う上で無視できないほどの影響力となっています。一方で、テレビCMは認知には寄与しているものの、購入後のアーンドメディアに関わる後半の段階ではその効果が低下しています。

 YouTubeも上位の段階において影響があり、特に商品やサービスの理解を促進する点で優れていると言えます。また、YouTubeは動画の長さとメディアの性質から、情報を効果的に伝える手段として優れており、InstagramTwitterと比較しても高い情報伝達能力を持つと言えます。このように、現在のマーケティングにおいてはフェーズごとに得意分野の異なるSNSやメディアを使い分けることで、消費者の認知から購買までのプロセスに影響を与える必要があるのです。

 つまり、昔のようにTVCM一強の時代ではないため、これさえやっておけば認知が獲れるという媒体は存在しません。今求められているのは、自社に影響のあるメディア全てにおいてそのメディアに合致したコンテンツが提供されている状態が必要なのです。

 一見すると、代理店を巻き込んだ大規模なマーケティング活動が必要なように見えますが、多岐に渡るメディア全てのコンテンツを自社で生みだすのはあまり現実的ではありません。だからこそ企業は得意分野であるオウンドメディアを充実させて、第三者によるUGCの拡散を促進する戦略が重要であり、その助けとなるインフルエンサーに注目が集まっているのです。

 

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記事執筆者

望月 智之 / 株式会社いつも 取締役副社長
1977年生まれ。株式会社いつも 取締役副社長。東証1部の経営コンサルティング会社を経て、株式会社いつもを共同創業。同社はD2C・ECコンサルティング会社として、数多くのメーカー企業にデジタルマーケティング支援を提供している。自らはデジタル先進国である米国・中国を定期的に訪れ、最前線の情報を収集。デジタル消費トレンドの専門家として、消費財・ファッション・食品・化粧品のライフスタイル領域を中心に、デジタルシフトやEコマース戦略などのコンサルティングを手掛ける。ニッポン放送でナビゲーターをつとめる「望月智之 イノベーターズ・クロス」他、「J-WAVE」「東洋経済オンライン」等メディアへの出演・寄稿やセミナー登壇など多数。
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