ららぽーとがスタッフの魅力を発信しリアル来店促進狙うツール「ザッピング」とは
“スターコマ―サー認定”で店舗スタッフの動画スキルを支援
実際の消費者の反応はどうなのか。
「動画がきっかけとなって来店されるお客様もいるし、ザッピング動画からそのまま三井ショッピングパーク公式通販サイト『&mall』で買い物をされる方もいる。視聴者のシーンに応じて、使い分けをされている印象だ。ザッピングの投稿を通じて、今まで接点のなかったお客様と新たな接点を持つことができる、その点にも可能性を感じている」。
より魅力的な投稿を増やすために施設側ができることはないかを検討し、店舗スタッフを奮起させるための策も打ち出した。
それが、「スターコマ―サーオーディション~ららぽーとの未来のスターを探そう~」と題した、オンライン上の接客動画コンテストである。応募された動画を見て審査し、優秀者を表彰して「スターコマーサー」に認定する試みをはじめた。
「投稿への意欲やスキルアップに繋げてもらうことが狙い。入賞したスタッフには積極的にザッピングやライブコマースに出演してもらい、店舗や商品の魅力を発信してもらっている」。
リアル施設へ呼び込むために
コロナによって消費者をリアル施設に呼び込むことが難しくなっている今、さまざまな形で消費者と接点をもち、コミュニケーションする場が必要となっている。
ザッピングという魅力発信ツールを通じて、普段なかなかららぽーとに足を運べない消費者も、実際にショッピングをしているような体験ができる。ショッピングの醍醐味ともいえる新たな発見やワクワク感や楽しむことができるのだ。
丸山氏は、「4施設でトライアル運用をしてみて、動画投稿の伸びしろ、可能性を強く感じている」と話す。ららぽーとをはじめとする全国19のリージョナル型ショッピングセンター(RSC)を対象に、ライブコマースとザッピングの運用を拡げていく予定だ。モットーは「リアル施設の買い物を、より便利に楽しく快適にする」こと。今後も、オンラインツールを駆使して消費者との接点を増やしていく。
「私たちが目指すのはファンを増やすこと。ららぽーとをはじめとするRSCには、約5万人の店舗スタッフがいる。そのスタッフ一人ひとりのファンを増やすことが、ららぽーとの魅力アップに繋がると考えている」。
2022年5月以降、全国の店舗5万人がザッピングを使い始める。その可能性、今後の展開を注視していきたい。