ららぽーとがスタッフの魅力を発信しリアル来店促進狙うツール「ザッピング」とは
旬な情報をリアルタイムに簡潔に届ける
ライブコマースの配信と異なり、ザッピングの魅力はスマホ1台でスピーディに簡単に投稿できる点にある。演出マニュアルを作成して全店舗に提供しているが、具体的な発信内容は店舗スタッフに委ね、施設側は不適切な動画がないかのチェックを行う。
「店舗スタッフは、届けたい情報を、好きなタイミングに発信することが可能。旬な情報を簡潔にお届けするため、ザッピングの動画は30秒以内、できれば20秒程度を推奨。簡潔に情報を発信するのがザッピング、双方向のコミュニケーションを通じてしっかりと情報を伝えたい場合はライブコマース、と使い分けをしている」。
トライアル導入した4施設のザッピング動画投稿数は、月間約500本。店舗スタッフはららぽーとのオンラインショールーム『HELLO ROOM』に投稿するとともに、同じ動画を店舗独自のインスタグラムにアップしてリユースするケースもある。
トライアル運用してみて、実際に丸山氏が感じるザッピングのメリットとは何なのか。
「動画にすると、モノの質感や着用感などディティールが訴求しやすくなる。見ているお客様が実際に使用するシーンや着用シーンなどを想起しやすくなるほか、店頭で質問される内容を動画に盛り込んで発信できることも、ザッピングのメリットだと思う」。
実際、店舗スタッフの声も前向きなものが多いという。
「スタート時点では投稿に躊躇していたスタッフも、使ってみたらとても便利なのでこれからも活用したい、という声が多くあがってきている。いいな、と思う他店舗の好事例を参考に、動画の投稿を繰り返すことで、次第に動画のクオリティもアップしてきた」。
投稿を増やして商品の魅力を伝えたいという目的もあるが、「スタッフの魅力を伝えることも、ザッピング導入の目的の一つ」と強調する丸山氏。
「実際、店舗スタッフ目当てに来店してくれるお客様もいらっしゃる。店舗スタッフのファンがショップの顧客となり、最終的にららぽーとをはじめとする当社運営施設の支持に繋がると考えている」。