8月の米消費者物価、2.9%上昇=トランプ関税の影響じわり

時事通信社

ディーラーに展示された独BMWの乗用車
〔写真説明〕ディーラーに展示された独BMWの乗用車=5月16日、米テキサス州(AFP時事)

 【ワシントン時事】米労働省が11日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%上昇した。伸び率は前月から拡大、市場予想と同水準だった。トランプ大統領の高関税政策の影響が徐々に表れ出した。

 変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は3.1%上昇と、伸び率は前月と変わらず。連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ再燃を警戒しつつも、労働市場の想定以上の減速を背景に、来週16、17両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で6会合ぶりに利下げを決めるとの見方が大勢を占める。

 項目別では、ガソリンが6.6%大幅低下したものの、中古車が6.0%上昇するなどモノの値上がり傾向が続いた。サービス価格(エネルギー関連を除く)は3.6%上昇だった。 

 トランプ氏は、貿易相手国・地域に対する相互関税に加え、鉄鋼・アルミニウムや自動車などへの関税を次々と発動。今後、物価をさらに押し上げると懸念されている。

 ただ、先週公表された8月の雇用統計では非農業部門の就業者数が市場予想を大きく下回り、労働市場の弱さが示された。FRBは雇用悪化リスクに目配りせざるを得ない状況だ。

◇8月の米CPI概要
消費者物価指数  0.4(前年同月比2.9)
   コア指数  0.3(前年同月比3.1)
エネルギー    0.7
  燃料油   ▲0.3
  ガソリン   1.9
衣料       0.5
新車       0.3
中古車      1.0
帰属家賃     0.4
航空運賃     5.9

(注)前月比%上昇、▲は低下。季節調整後。前年同月比は季節調整前 

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