オリンピックセールについて
2020年の東京への五輪誘致決定を商機ととらえ、様々なセールを仕掛けたい小売業者は少なくない。だが、周知のとおり、「オリンピック」という単語や五輪マーク、「がんばれ!ニッポン!」のスローガンなどは日本オリンピック委員会(東京都/竹田恒和会長:JOC)が知的財産として管理しており、スポンサー企業以外は使えない。
それは仕方ないのであるが、納得のいかないのは、「4年に1度の祭典がやってくる」「おめでとう東京」「招致成功おめでとう」「日本代表、応援します!」などもJOC的には「アウト」ということだ。どれもこれも、“言葉狩り”としか言い様のない理不尽さを感じざるを得ない。けれども、こうした極度の縛りがあるからこそ、また新しい知恵も生まれて来ようというもの。頭を切り替え、「一本取られた!」とJOCを唸らせるような販促アイデアを捻り出したい。
そんな中で、突出した威力のある社名を持っているのがOlympicグループ(東京都/金澤良樹社長)だ。創業は1962年と前回の東京五輪前。IOC(国際オリンピック委員会)が商業主義にシフトする以前に商標をとってしまった先見の明は、「さすが」としか言いようがない。同社が次の7年間にどんなセールを実施していくのか、みなさんの新しい販促アイデア同様、注目したい。
『チェーンストアエイジ』誌2013年10月15日号
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