景気動向指数、1.2ポイント低下=車不振、基調判断も引き下げ―内閣府
内閣府が5日発表した2月の景気動向指数(2020年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比1.2ポイント低下の110.9となり2カ月連続で悪化した。ダイハツ工業などの認証不正問題による自動車の生産・出荷停止が影響した。内閣府は基調判断を2カ月連続で引き下げ、19年2月以来となる「下方への局面変化」に改めた。
速報段階で反映させた8系列の経済指標のうち、うるう年効果が出た商業販売関連の2指標以外はマイナスに寄与した。認証不正で車関連の出荷が落ち込み、輸出にも響いた。内閣府は「車の生産停止の影響が1~2月と続いてきた。一時的な要因ではあるが注視していく必要がある」(景気統計部)と指摘した。
「下方への局面変化」は、これまでの数カ月間に景気の拡大が頂点の「山」に達し、既に後退局面に入った可能性が高いことを示す判断だ。「山」などの転換点は有識者でつくる内閣府の研究会が正式に判定する。
一方、数カ月先の景気を示す先行指数は2.3ポイント上昇の111.8と2カ月ぶりに改善した。