店舗の施設管理費を削減する方法を徹底解説!
本連載企画では、完全成果報酬型のコスト削減サービスを提供する経営コンサルティング会社プロレド・パートナーズが、過去1年間を振り返りコスト削減成果の高い間接費を紹介。コスト削減を実現するうえでの具体的なアプローチやポイントを、実際の削減事例をまじえ解説する。連載第6回となる今号では、「施設管理費」のコスト見直し方法を提案する。
労働単価の上昇で単純な値下げ交渉は困難
施設管理に従事する清掃員や警備員の労働単価は、直近10年で上がり続けている。とくに東京エリアの日割(8時間)労働単価は年間で、清掃員が3~4%、警備員が2%前後のペースで上昇。近年は人員を確保することさえ困難な状況だ。施設管理費の削減において、単純な人件費単価の引き下げは不可能といっていい。そのような状況を鑑み、今回は「管理会社とサービス業者の多重構造への切り込み」と「現場でのサービスレベルの最適化」の2つを中心に、施設管理にかかるコストの削減を実現する方法を紹介する。
施設管理といっても、そのサービス内容は多岐にわたる。清掃業務や常駐警備に加え、エレベーター/エスカレーター管理、電気設備管理、消防設備管理など幅広い(図表❶参照)。一般的な大手企業では、これら施設管理に関わる業務は、すべて施設管理会社へ業務委託している。現場の清掃業務や警備業務を直接的に管理するのは施設管理会社であり、企業にとってサービスレベルや労働単価の妥当性についてはブラックボックスになりがちだ。
サービス業者との直接契約も選択肢に
1つめのアプローチ「管理会社とサービス業者の多重構造への切り込み」では、