決算発表直前に振り替える、食品スーパー売上高ランキング2022と注目ポイント

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コロナの巣ごもり需要を追い風に20年度以降業績を伸ばしてきた食品スーパー(SM)各社だが、コストプッシュインフレに伴う値上げと光熱費の急増、それに伴う節約需要の拡大により、競争が激化し、利益確保が難しくなっている。最新決算発表を前に、2022年2月期、3月期を中心とするSMの決算を、直近の施策と合わせてみていきたい。

xijian/istock
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2022年の全店売上高は0.8%増

 全国スーパーマーケット協会など3団体がまとめた食品スーパー(SM)の2022年の全店売上高は対前年比0.8%増の118059億円だった。

 既存店前年比は0.5%減。2年連続の前年割れ(21年は1.3%減)となったが、コロナ特需を享受した20年は、12年の年間集計開始以来の最高値5.0%増であり、それを考えれば、おおむね想定の範囲内といえるだろう。

 一方で、22年の部門別構成比を20年のものと比較してみると、総菜と、冷凍食品が含まれる日配が構成比を高めている。生鮮の総菜化(生鮮部門で仕入れた素材を利用して、寿司、おかず、カットフルーツやデザートなどの商品化をする)を進めるSMが増えていることや、店頭での冷凍食品の品ぞろえの幅の広がりを見れば、より実感できるはずだ。

 しかし利益面に関しては、仕入れ価格や電気代、人件費の高騰により、大きく影響を受けているところは少なくない。

 23年決算から収益認識基準を適用するSM企業が多く、個別の増減がわかりづらい企業もあるが、比較的影響の軽微な営業利益を主要SMの第2四半期(以下2Q)、あるいは第3四半期(以下3Q)時点で対前年同期比較をみていきたい。

 ライフコーポレーション(大阪府:以下、ライフ)の3Q31.2%減、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(東京都:以下、U.S.M.H)の3Q68.7%減、マックスバリュ西日本(広島県)の3Q62.4%減、サミット(東京都)の2Q47.7%減、オークワ(和歌山県)の3Q60.6%減となり、前年同期から30%以上落としている。

 間もなく、2月決算、3月決算企業の2023年決算が発表になる。

 23年決算が傘下の事業会社3社合計としての実質的な初決算となる関西フードマーケット(兵庫県、233月期業績予想:売上高3750億円)、持株会社フジ(愛媛県)のもとでの初めての決算を迎えるマックスバリュ西日本(広島県)はどのような決算になるのであろうか。

 そして、この厳しい環境下、増益を達成するSMはどれだけ現れるのだろう。

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