1月の景気動向指数、2カ月ぶり悪化=下落幅は20年5月以来
内閣府が8日発表した1月の景気動向指数(2015年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比3.0ポイント低下の96.1だった。遡及(そきゅう)改定により昨年12月の指数が前月比マイナスから横ばいに転換されたことで、2カ月ぶりの悪化となった。下落幅は新型コロナウイルスの国内感染が急拡大していた20年5月(6.6ポイント低下)以来の大きさ。
基調判断は「足踏みを示している」に据え置いた。1月の一致指数では、速報値の段階で反映させた8系列の経済指標のうち、7系列がマイナスに寄与した。半導体不足の影響で自動車の生産や出荷が減少したほか、世界経済の減速から半導体製造装置の生産なども低調だった。輸出数量指数は欧米向けが悪化した。
数カ月先の景気を示す先行指数は0.4ポイント低下の96.5と、3カ月連続で悪化した。テレビや電子デバイスなどの在庫が積み上がっていることがマイナスに寄与した。