実践!流通英会話⑩
売上構成比について英語で聞いてみましょう
海外店舗を視察に行っても質問ができない。視察先の担当者とあいさつができずにモジモジしてしまう。そんなアナタに“流通英語”の基本を教えます!第10回は売上構成比について聞いてみます。何と尋ねれば良いでしょうか、今回のスキットで勉強していきましょう。
今回のシーンと登場人物
ディスカウンターとの競争に苦悩するやまだスーパーマーケットの山田信彦社長 は、ダンデライオン・マーケットのウォルマート対策を学ぶために、コーディネーター の大森剛と共に、同社のトム・レイノルズ取締役を訪問。レイノルズ取締役自身の運 転で商圏内を巡ったあと、旗艦店に到着した2人はストーン店長の案内で売場を視 察する。
登場人物
山田信彦 : やまだスーパーマーケット社長
トム・レイノルズ : ダンデライオン・マーケット取締役マーケティング部長
大森剛 : コーディネーター
ケン・ストーン: ダンデライオン・マーケット旗艦店店長
難易度(各英語センテンスに表記されています)
初級 : あいさつなど基本的な言い回し
中級 : よく使うので覚えておきたい言い回し
上級 : さらに突っ込んだ会話ができる言い回し
今週の英会話~競合店の詳細~
大森:Could you tell us the percentage of sales by the produce department?
この青果売場の売上構成比を教えてください。
ストーン:About 12%. This is a little above the industry average. 約12%です。これは業界平均を少し上回る数字です。
山田:So, what is the industry average?
では、業界平均は何%ですか。
ストーン:According to recent data, it’s around 10.5%.
近年のデータによれば、業界平均は10.5%前後です。
レイノルズ:Recently, people tend to eat more vegetables than before.
最近、人々は以前よりも野菜を食べる傾向にあります。
山田:Being healthy conscious is a global trend, isn’t it?
健康志向は世界的な傾向ですね。
レイノルズ:Oh, yes. The percentage of produce sales in the industry as a whole has been increasing. So, we are mainly focusing on the produce department.
おっしゃるとおりです。業界全体で青果売場の売上構成比は増加してきています。 われわれはもっぱら青果売場に力を入れています。
解説
今回のポイントは、海外視察には欠かせない数字に関わる表現の仕方で す。正確な数字がわかる場合はいいですが、明確ではない場合の言い方が スキットにいくつか登場します。 約○○は、about○○やaround○○。「おおよそ」「約」という場合は、 about とaroundはほぼ同じ意味合いで使います。「○○より上」は above○○。ちなみに「○○より下」はbelow○○。その数字が増加する 場合にはincrease、減少する場合にはdecrease。比較して多少を表現す るときは、「○○より多い」more than○○、「○○より少ない」less than ○○と言います。
よく使う数字にまつわる表現
おおよそ〜、約〜 about~、around~
〜より上/〜より下 above~/below~
増加する/減少する increase/decrease
〜より多い/〜より少ない more than~/less than~
KEYWORD 業界用語
percentage of produce sales:青果部門の売上構成比のこと。他 部門の売上構成比を示す場合にはproduceのところを違う部門に置き変 えればOKです。
KEYWORD 一般的な用語
the industry average:the industryは「(特定の)業界」という意味 です。この場合には食品小売業界です。averageは平均値という意味です から、合わせて業界平均という意味になります。ちなみに、ここで青果部門 の売上構成比の業界平均を10.5%としていますが、これは実際にアメリカ の食品マーケティング協会のデータに基づいています。
according to ~:「~によると」という意味で、出典を示すときに使いま す。toのあとに情報発信元を入れます。たとえば、「彼によると」であれば、 according to himになります。
tend to ~:「~しがちである」「~の傾向がある」の意。toの後には、動詞 が来る場合と名詞が来る場合があります。スキットでは、tend to eat more vegetablesと、より多くの野菜を食べる傾向にあるという意味にな っています。
whole:「すべての」「まるごとの」という意味の形容詞と、「全体」「全部」 という意味の名詞があります。名詞のwholeにas aを付けて、「全体とし て」という意味になります。
focus on ~:「~に焦点を合わせる」「~に集中する」という意味です。 focusはカメラの焦点を絞るという意味で日本語でもおなじみですね。こ の動詞のあとにはonがもれなく付いてくると覚えてください。