【仏カルフール】新CEOに44歳のボンパール氏、書籍・家電チェーンから転身

2017/06/20 15:00
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 仏カルフールでは7月18日、アレクサンドル・ボンパール氏(44歳)が新しい会長兼CEO(最高経営責任者)に就任すると公表した。2012年6月からCEOを務めたジョルジュ・プラサ氏(68歳)は退任する。

 

 ボンパール氏はエリート官僚養成学校として知られるフランス国立行政学院(ENA)を卒業後、政府機関の職員を経て、民間テレビ局勤務、ラジオ局CEOを務めた後、2011年、書籍・音楽ソフト販売チェーンのフナックに転じ、会長兼CEOに就任。16年には家電店チェーンのダルティを買収して、フナック・ダルティの初代CEOを務めた。

 

 カルフールでは昨年秋から次期CEO選びを行っていたが、CEO在任中にアマゾンなどと競合しながらもフナックの業績を大きく伸ばし、ダルティのM&Aを成功させたボンパール氏に白羽の矢を立てた。

 

 前任のプラサ氏は、主力業態であるハイパーマーケットの改装と価格引き下げ、コンビニエンスストアの出店強化などによってカルフールの業績を立て直したが、16年度は4年ぶりの営業減益となるなど足元の業績と株価は低迷していた。

 

 カルフールにとっては、本国フランス市場とハイパーマーケット業態への依存体質からの脱却が目下の課題。20年までにEコマースの売上高を40億ユーロ(約5000億円、1ユーロ=125円)にまで拡大する目標を掲げており、この目標達成に向けてデジタル化を推進することが新CEOに期待されている。

 

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