世界小麦生産、450万トン減へ=ウクライナ侵攻影響―米農務省
【ニューヨーク時事】米農務省は12日発表した5月の農産物需給報告で、2022~23年度の世界の小麦生産高が7億7480万トンと、前年度比約450万トン減少するとの予測を明らかにした。ロシアの侵攻に伴いウクライナの減産が響く見込み。穀物市場では農業大国である両国の動向に注目が集まっている
農務省の予想によると、ウクライナの小麦生産高は戦禍の影響で前年度比1150万トン減の2150万トン。一方、ロシアは8000万トンと、約500万トンの増産が見込まれた。世界全体ではロシアのほか、カナダ、米国の生産が増えるものの、ウクライナ、オーストラリアなどが減少する見通し。
世界の輸出高は500万トン増加が予想された。減産と物流の制約でウクライナが落ち込むが、ロシアとカナダの増加によって補われるとみられる。