「顧客満足度を上げる」ことに力を入れると、売上が上がらない明白な理由

2019/08/28 05:05
    成田直人
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    正解は、「客単価」

     ではどこに視点を置くことで、売上が最大化するのでしょうか。正解は、客単価です。私がクライアントの業績改善し、ファンで溢れる超高収益店舗をつくる上で、一番大切にしている指標です。客単価を上げれば成約率も顧客満足度も同時に上がります。

     理由を説明しますね。私はスタッフに「今の接客は客単価最大化できた?」と現場研修で必ず聞きます。すると、「お客さまの言いなりになりました(顧客満足度低)」、というパターンと「プラスアルファで提案をして購入してもらえました(顧客満足度高)」の2つに分かれます。

     お客さまの言いなりになったスタッフに「なんで今言いなりになったの?」と聞くと、「すみません、お客さまの方がコーディネイト知識が高くて太刀打ちできませんでした」と返ってきます。「OK.よく頑張ったね。じゃあ次回(1か月後)僕が来るまでにコーディネイト知識を高めておいてくれる?」「はいかしこまりました!」と課題を与えます。

     客単価に照準を合わせると、このように具体的な課題が生まれるのが特徴です。すると自然と課題解決に向けての学習をします。すると、成約率も上がるし、コーディネイト知識が高まれば顧客満足度も向上する、ということです。

     せっかくですから、先の事例を顧客満足度に照準を当てるとどうなるのか、確認してみましょう。「今の接客は顧客満足度を最大化できた?」「いえ、思うようにできませんでした」と答えたとしましょう。

     そこで、「なんで顧客満足度を最大化できなかったの?」と聞かれて具体的に答えられるでしょうか。おそらく「笑顔が足りなかった」「もっとはきはき話せばよかった」と当たり前のサービス内での課題創出で終わってしまうのです。これでは顧客満足度を最大化、つまり感動を創り出すことは不可能というわけです。

     次回は、今回の続きで、客単価を上げることを指示する際に受け取られる可能性のある誤解(リスク)と解決方法についてお話をします。

     

     

    なりた・なおと
    19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。

     

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