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第974回

2012年4月10日

カスミ藤田元宏新社長の決算説明会

千田 直哉

 カスミ(茨城県)初のプロパー出身社員として社長に就任した藤田元宏氏(56)が3月9日、2012年2月期の決算発表を行った。記者・アナリストの前には初お目見え。さて、何を語ったか?(@東京商工会議所)。以下は、発言要旨(談:文責・千田直哉)。

 

「2011年度は、増収営業経常利益増益を達成することができた。増収については、従業員が東日本大震災後に頑張り、“食のライフライン”としての使命を果たすことができたこと。お客様の買い上げ点数を増やすための施策が奏功した結果だと自負している。一方、増益要因は、売上総利益を対前期比3%増と何とか確保したこと。また対前期比20%を越える節電を実施するとともに地道な作業改善運動の効果が表れたためだ」

 

「2011年度の前半は東日本大震災の復旧と原発事故への対応で苦心した。後半は、東日本大震災後の消費動向変化に対応することに努めた。特に2011年度下期からは大きく変わった。そのポイントを3つ挙げるなら、ひとつは夜間の来店客が減っていることだ。18時以降から午前中にシフトしている。2つには量目が適量になっている。冷蔵庫に無駄な在庫を持たないようになった。そして3つは保存性の高い食品をより多く購入するようになったことだ。こうした変化に対応し、当社では作業時間を変更したり、必要な量目と価格の品揃えで〈値ごろ感にあふれた売場〉づくりに努めている。また、約1000アイテムあったEDLP(エブリデー・ロープライス)商品の見直しをかけ、無駄な商品については取りやめた。お客様からの支持の高い商品の価格を下げるべく、この2月中旬から3月上旬にかけて修正し、実績を残している」

 

「2012年度の出店はフードスクエアカスミ越谷大袋店(埼玉県:開業4月13日)、フードスクエアカスミ流山おおたかの森店(千葉県:同4月20日)、フードスクエアカスミ春日部武里店(埼玉県:同4月27日)、カスミおもちゃの町店(仮称・栃木県:同7月)、フードスクエアカスミ越谷東駅前店(仮称・埼玉県:同9月)、フードスクエアカスミふじみ野西鶴ケ丘店(仮称・埼玉県:同11月)の6店舗だ。当社の戦略として年間6~7店舗の出店は継続する。埼玉県、千葉県への出店を強化する一方でドミナントエリアである茨城県への出店にも力を入れたい」

 

「今期中に2013年度を初年度とする中期経営計画を策定する。その前に当社が展開する3つの業態の特徴づけをしたい。まず、《フードスクエア》は半径3㎞に商圏を設定。マーケットのボリュームがある立地に出店する。価格レンジを広げる一方で収益力をいかに上げていくかが課題だ。次は中心業態である《フードマーケット》だ。半径1㎞の商圏をベースにしっかりと収益を恒常的に上げるべく、来店頻度を追求したい。そして3つ目は《フードオフ ストッカー》だ。半径500mという小さな商圏でローコストによるロープライスを実現。損益分岐点の低い小型店舗として2業態の間を埋めていくようなイメージで出店したい。われわれはローカルで小商圏に立地する店舗がほとんどなので足場をしっかり固め、ドミナントを強固なものにしていきたい」

 

「2013年2月期の計画(連結)は営業収益2365億円(対前期比6.7%増)、営業利益79億円(同3.2%減)、経常利益82億円(同2.0%減)、当期純利益43億円(同195.1%増)を計画する。なお、予想当期純利益は連結・単体とも過去最高益となる。総資産経常利益率(ROA)10%を視野に入れて経営に当たる。政治経済情勢は非常に不透明だが、良質な商品とサービスをロープライスで提供できる仕組みづくりに専心したい」
 

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