ユニファイド・コマースが来る!グロサリーショップ2023詳細レポート
食品小売業とCPG(一般消費財)メーカーにおけるテクノロジー活用にフォーカスした「Groceryshop」(グロサリーショップ)というイベントが毎年、米国で開催されている。今年9月に開催されたグロサリーショップでは、「ユニファイド・コマース」「リテールメディア」「生成AI」などが盛んに取り上げられ、白熱したセッションが行われた。日本の小売業が押さえておくべきポイントをまとめた。
「グロサリーショップ」とは
9月19日から21日までラスベガス、マンダレイ・ベイホテルのコンベンションセンターで全米最大のスーパーマーケット(SM)およびCPG業界のカンファレンス「グロサリーショップ」が開催された。参加総数4000人以上、400社以上の企業が展示会に出展し、50以上のセッションに加え、小売業含め参加者同士が15分間、1対1で話せる2万5000以上の「ミートアップ」が繰り広げられた。
まもなく始まる2023年のホリディ商戦について、全米小売業協会(NRF)は、今年3月時点では4~6%の成長を予測していたが、これを下回る見通しを明らかにしている。この経済環境を反映し、今年1月に開催された「NRFビッグショー」や3月の「Shoptalk」(ショップトーク)がAIを活用したデジタル・トランスフォーメーション(DX)最前線やサステナビリティ戦略を大きくフィーチャーしたのに対し、グロサリーショップではより目の前の課題として「売上増加より利益確保」のメッセージがあちこちで聞かれた。
テーマは「ユニファイド・コマース」「効率性と耐久性」「新たな成長機会」「ウィン-ウィンの関係性構築」「組織の進化」の5つが設定されていたが、セッションの数は前3つをカバーしたものが多く、組織内の多様化を育み従業員が働きやすい環境づくりを基調講演で唱えたNRFやショップトークとはトーンが変わっていた。
逆に言えば、